今回は古いカメラの紹介です!
今回紹介するカメラは、キヤノンPというカメラです。
昨年、EOS RPってカメラが登場しましたね。実はそのRPと深いかかわりがあるこちらのカメラを紹介しつつ、使い方を解説していこうと思います!
デジタルとは違ったフィルムカメラの味とは?フィルムってこんな感じ!まずはレンジファインダーカメラについて紹介していきましょう。
私のキヤノンPについてきたレンズは、レンズ内部がとっても曇っていて、普通に撮るとぼやけてしまうものでしたが、初めての撮影でこんな写真を撮ることができました!
レンジファインダーカメラってどんなカメラ?
レンジファインダーってどんなシステムなんでしょうか。
普段みなさんのカメラのピント合わせは自動だと思います。ファインダーを覗いて、シャッターを半押しすると、ピピって音が鳴ってピントが合いますよね。
でも、昔のカメラは手動ピント合わせしかなかったんですね。このピント合わせの方法の違いのことをいいます。レンジファインダーカメラは、ファインダーをのぞくと中心部にまるいところがあります。
早速覗いてみましょう。
ここをよく見ると像が二重になっているのわかりますか?そしてピントリングを回すと、この像が動きます。動いて一致したところがピントが合ったところ、というわけなんです。
面白い仕組みですよね!
意外とピント合わせはしやすいです。
EOS RPのP? キヤノンPってどんなカメラ?
ででん!こちらがキヤノンPでございます!(レンズはロシア製のを今はつけていますが、キヤノン製のも持ってます。)
キヤノンPのPはなんのPなのかといいますと、「Populaire(ポピュレール)」のPです。
当時高級品だったカメラを手の届く安めの値段に設定し、大衆向けのカメラとして販売されたカメラなんですね。当時のカメラとしては異例の10万台販売されたといわれていますから、見事に販売戦略は成功したようです。
そしてEOS RPが販売され、そのPはこのキヤノンPから取られたというわけなんです。EOS RPは、フルサイズミラーレス一眼カメラで、値段の高いフルサイズミラーレスを誰でも買いやすい値段に、ということでどことなくキヤノンPと似た性格を持っています。
ここでまずはキヤノンカメラミュージアムのページから、このカメラの解説を読んでみましょう!
発売年月 1959年(昭和34年)3月
発売時価格 52,700円(50mm F1.4付き) 37,700円(50mm F2.8付き)P型はポピュレールという機種名から分かるように、高級機の大衆路線カメラといった、一見、矛盾したような性格の機種であった。製造コストのかかる3段変倍式のファインダー機構を止め、広角35mmレンズ用の全視野内に50mmレンズ用と100mmレンズ用の視野枠をルミフィールド式で示す等倍型のパララックス自動補正式として簡略化した。つまり、焦点距離35mmの広角レンズから中望遠の100mmレンズまでを使用するユーザーをターゲットにしていた機種で、V型シリーズ以降で採用してきたアクセサリーシューに設けられていたパララックス補正ピンは省略された。
狙い通り、機能対価格のマッチングが功を奏して10万台弱が生産・販売された。キヤノンカメラミュージアム https://global.canon/ja/c-museum/product/film37.html より
とはいえ・・・よくわからないんですよね笑
少し解説していきますね!さきほどのファインダーをもう一度見てみましょう。
35、50、100って書いてある枠がありますよね。
これが、簡略化されたファインダーです。ふつう、付いてるレンズによってファインダーの見え方は変わるのですが、このカメラではその枠に合わせて写真を撮ることになります。
そして先ほど説明した方法でピントを合わせるということですね。ちなみに、レンズはドイツのカメラメーカー、ライカのLマウントっていうのを採用しています。これはスクリューマウントっていってネジ式でくるくる回して固定するレンズです。ライカのレンズも使えますので、キヤノン製以外のもマウントアダプターなしに使うことができてレンズの選択肢が広いのもまた魅力です。
ライカのレンズはとっても高いですが…
私が使っているのはこちらのロシアンレンズ。銀座のカツミ堂写真機店でお安く売っていたので試し撮りさせてもらった上に購入しました。
左の写真がもともとついてきたレンズの、キヤノンレンズで、右の写真がロシア製レンズ。
やはりしっかり写る方が楽しいですね!
キヤノンPの各部を知ろう
ではここからは写真を使いながらキヤノンPの各部名称を説明していきます!
カメラ正面
●オレンジ丸・・・セルフタイマー
●みどり丸・・・レンジファインダー関連窓
カメラ上部
●オレンジ丸・・・巻き戻しクランク(フィルムを巻き上げるときに使います)
●みどり丸・・・アクセサリーシュー(フラッシュや露出計とかつけるときに使います)
●青丸・・・シャッタースピード調節ダイヤル
●ピンク丸中心・・・シャッターボタン
●ピンク丸外周矢印部・・・巻き戻しリング(Aの位置が撮影位置)
●赤丸・・・フィルム撮影枚数
●黄色・・・巻き上げレバー
●2枚目のオレンジ丸・・・フィルムが正しく装填されているか確かめることができるマーク
●2枚目のみどり丸・・・フィルム巻き戻し指標
カメラ横
●オレンジ丸・・・ストロボ直結用ソケット
●みどり丸・・・裏ブタロック
カメラ底部
●オレンジ丸・・・裏ブタ開閉つまみ
●みどり丸・・・三脚穴
カメラ背面
●オレンジ丸・・・ファインダー
●みどり丸・・・フィルム感度メモダイヤル
早速フィルムを入れてみよう
では、各部名称が分かったところで、フィルムを入れてみましょう!
今回はカメラはスズキという横浜駅にあるカメラ屋さんで以前もらったX-tra800というフィルムを使ってみます。
高感度に加えて期限切れだと思うので、どんな写りになることやら・・・
このカメラには35ミリフィルムを使いますよ!
フィルム装填の手順
まずは底部の裏ブタ開閉つまみを起こして、左に回転させます。
カメラの側面にある裏ブタロック(オレンジ)が解除されるので、引き金(緑の矢印)を引いて裏ブタを開けます。
裏ブタを開けたら、シャッター幕に触れないようにしましょうね!
次に、フィルムを少し出しておき、オレンジ丸にある溝に先っぽを入れます。
そしてもともと書いてある矢印の方向に少しまわしながらみどり丸の突起にフィルムの穴がしっかり入るようにします。
巻き戻しクランクを押しこんでフィルムを固定しておきましょう。
このように矢印の方向に回転させて、フィルムの穴にしっかりと突起が入ってかみ合っているかを確認します。
ここまでできたら、裏ブタを閉じ、しっかりとロックをします。
フィルムを撮り終わるまで開けちゃダメですよー!
フィルムのISO感度をここにメモしておくといいでしょう。
最後に、空写しをします!
最初の2枚分はフィルムをしっかりと巻き上げるための準備ですので、レンズキャップを占めて2回シャッターを切ることになっていますが、半分くらい映ることもあるので撮りたいものに向けて練習してみましょう。
最初はたいてい感光しているため映らないのですが、まれにこのようにほんのちょっと映ることがあります。
この空写しの作業を終えると、フィルム枚数表示窓の表示が、Sから0になり、撮影の準備が整ったことになります。
フィルムがしっかり装填されているか確かめる方法
私もそうですが、しっかり装填されているか気になるときありますよね・・・
そんな時は、巻き戻しクランクの中心を見ながら巻き上げてみましょう。
先ほど紹介したこちらの「フィルムが正しく装填されているか確かめることができるマーク」が回転します。
フィルムを入れることができましたか??
このシリーズの次回は、ピントを合わせて写真を撮っていきましょう~!
そして最後に、フィルムを巻き取って取り出すところまでを説明していきますよ!
つっつー
ちなみにキヤノンPの中古値段を知りたいよって方はこちらにリンクを用意しておいたので調べてみてください~!
(在庫がなかったら出てこないこともあるかもしれません)
続きはこちらです~!!
【Canon Pの使い方】レンジファインダーカメラを使ってみよう♪②レンジファインダーの見方と作例